About Diagnoses
精神科の病名のおはなし
01 Psychiatric Names
精神病と非精神病、
という考え方
精神科領域の診断名は、一般の方にとってわかりにくいと思います。目に見えない病気ですから客観的に評価することが難しく、何ヶ所か病院を巡ってその度に違う病名をつけられることも珍しくありません。「いったい私は何の病気なの?」と悩まれる方も多いようです。
個人的には、精神科病名は大きく分けて2つだと考えています。それは「精神病」と「非精神病」です。
02 Two Categories
2つの分類
01
精神病
常識や現代科学に照らして不合理な知覚(実際には存在しない声が聞こえる幻聴、存在しないものが見える幻視など)や考え方(妄想)に支配され、日常生活が円滑に送れなくなるもの。
02
非精神病(神経症・ノイローゼ)
ストレスにより反応的に精神症状(不安・イライラ感・抑うつ気分・睡眠障害など)や身体症状(異常発汗・動悸・めまい・胸部不快感など)が出現するもの。
03
当院で扱うケースの多くは非精神病
入院設備を持たない精神科クリニックで扱うケースのほとんどが非精神病です。原則、精神病と非精神病は交わることがなく、非精神病が重症化して精神病になることはないとされています。
03 Diagnosis
診断名のつけ方について
この病気命名法は大雑把なように思えるかもしれませんが、臨床上はかなり役に立ちます。初診の患者さんと面接する際に、精神病には薬物療法、非精神病にはカウンセリングという、一応の第一治療選択ができるからです。
最近では細かく分類した症状によって病名をつける「操作的手法」という傾向にあります。マニュアルに従って該当する症状を列挙していけば誰でも同じ病名にたどりつくため、診断に客観性が導入できるというメリットがある一方、「なんとなく会話の論理展開がおかしい」といった数量化がむずかしい曖昧な感覚が無視されがちというデメリットもあります。